お客様拘りのスーツ H様



名古屋オーダースーツ粋ブログを御覧頂き有難うございます。
お客様拘りのオーダースーツを御紹介致します。
H様からは、今回、適度に体にフィットし、パンツのラインもすっきりさせたいという御要望を頂きました。
尚且つ、H様の大好物である「色気のある生地」を御提案させて頂きました
①生地セレクト


お選び頂いたのは、イタリアの生地メーカー「CANONICO」カノニコのモヘア混。
キッドモヘアが16%混紡された艶感のある生地です。
「CANONICO」カノニコというと、なぜか日本では、その存在自体が軽視されがちです・・・。
イタリアでは最大手の生地メーカーで、最新鋭の機会を導入して、高い生産能力を誇るメーカーです。
皆様御存知の超高級ブランドの生地も、実は「CANONICO」カノニコが生産しているんですよ!!
ブランドの名前が付くだけで、価格が跳ね上がるなんておかしいですよね?
H様は、その辺りをちゃんと見越していらっしゃいます。
抜群の生地セレクトですね!!
②前下がりの調整&ヒップつめ


全体をすっきりと見せるには、着丈は短めに設定するのが得策です。
でも、あまりに短くしてヒップが出すぎてしまっては、エレガントではありません。
視覚的に着丈を短く見せる方法として、ジャケットの前下がりを詰める方法が有ります。
H様の場合、ネックポイントを0.5cm下げて前下がりを調整しました。
ネックポイントとは、肩線と襟の付け根の交わる場所を言います。
肩線上を襟の方向に向かっていくと、襟の付け根に行き着きますよね。この部分です。
ここを摘んであげると、ジャケットの前が上に上がってくるという訳です。
併せて、ヒップ周りを体にフィットさせるように調整しました。
③パンツのシルエット調整


今回のご要望の中で、最も重要度が高かったのがパンツの渡り幅です。
渡り幅を細くしたいとうご要望を頂いていましたが、写真・右を見る限り、そんなに太くはありません。
色々お話をお伺いさせて頂く中で、修正点が見えてきました。
パンツの前を上げ気味にしてお召しになられる方は多いかと思います。
皆さん、パンツの前を上げてみて下さい。
どうですか?渡りのゆとりが裏腿に引っ付いてしまいませんか?
静止している状態では良いのですが、動きと共にパンツはどうしても下がってきます。
パンツが下がってくると、裏腿に引っ付いていた生地が、ゆとりとして出てきてしまいます。
この部分を削らない限り、パンツは細くなりません。
渡り幅を細くするのに際し、下記項目を調整しました。
①股上を深く設定
上げ気味でお召しになられるので、一番落ち着きの良い場所まで股上を深く調整しました。
これで、これ以上は前を上げることはなくなります。
ということは、渡りのゆとりが裏腿に引っ付くこともなくなります。
②渡り幅の調整
不自然なゆとりを出さないよう、ヒップ~渡りにかけて調整をしました。
③タック幅の調整
これで、かなりすっきりしたシルエットになります。
最後の仕上げとして、タックが立たないように縫い止め位置を調整しました。
ネイビ地にパープルストライプの光沢素材のこの一着に合わせて、
パープルのスワロフスキーのラペルピンを御購入頂きました。
H様、かなりセクシーなコーディネイトですね!!(笑)
H様、お忙しい中、撮影にご協力を頂きまして本当に有難うございました。
シルク混バージョンも楽しみにしています!!
「お客様拘りのスーツ」その他の記事はこちら
名古屋オーダースーツ 小川豊ブログはこちら!!
INCOTEXの様々な情報を御紹介しています。「INCOTEXブログ」はこちら!!
- 関連記事
-
- お客様拘りのスーツ S様<EDWIN WOOD HOUSE>
- お客様拘りのスーツ H様
- 2009春夏 オーダースーツ NEW MODEL
2009/03/21 Sat. 13:48 |
trackback: -- |
comment: --
| edit
| h o m e |